ごましお(@okowa1215)です。
最近SBI証券がクレジットカードでの投資信託購入金額を、5万円から10万円に引き上げると発表して話題になっています。
SBI証券:投資信託の保有でポイントがたまる「投信マイレージ」のサービス拡充のお知らせ
重要部分を抜き出します。
当社は関連法令改正があり次第、クレジットカードでの投資信託の購入上限額を現在の 5 万円から 10万円に引き上げることを検討しています。さらに、お客さまより多くのご要望をいただいている、投資信託の定率売却機能など、より利便性の高い機能を随時追加していきます。
SBI証券「投資信託の保有でポイントがたまる「投信マイレージ」のサービス拡充のお知らせ」
クレジットカードでの投資信託購入金額が、5万円から10万円に上がるとそれに伴うポイントも上昇する可能性があります。
現在のところ詳細は不明ですが、もし「三井住友カード プラチナプリファード」がポイント還元率を維持したとすると、購入金額に対して5%還元、すなわち6万ポイントが付与されます。
年会費が33000円に対して60000ポイントですから、話題になるのもわかります。
しかし、ポイントについては既に多くの方が話題にされていますので、今回は「お客さまより多くのご要望をいただいている、投資信託の定率売却機能」について、ちょっと考えてみたいと思います。
ポイントよりも機能?!
投資信託を購入したり、単に保有しているとポイントが付与されます。
これは投資信託の購入・保有のモチベーションになることは間違いありません。
私も保有ポイント(投信マイレージ)が付与されるので、SBI証券で投資信託を保有しています。
しかし、ポイントはあくまでおまけです。
今後、改悪されたり無くなったりする可能性も否定はできません。
それに対して定率売却等の機能・システムは、資産の購入・保有・売却に直結することです。
これらの機能をしっかりと備えているか否かは、本来証券会社を選ぶ重要な視点になるべきです。
今回、SBI証券が発表した「定率売却」機能については、楽天証券が全て完璧に備えているのに対して、SBI証券にはありませんでした。
今回1歩だけですが、楽天証券に追いつくことになりました。(まだ負けてますが、、、)
定率売却機能ってなに?
ではこの「定率売却機能」ってなんでしょう?
これは、投資信託を売却する時に、一括で売るのではなく一定の売却ルールを設定して、自動で売却する機能(の一部)のことです。
投資信託の購入時に「定期積立」機能があるように、売却時に「定期売却」機能があり、それは通常3種類に分けられます。
- 金額指定
- 期間指定
- 定率指定
これら3つとも備えているのは、現在楽天証券のみです。(2023.12現在)
SBI証券は「金額指定」のみ対応しています。
楽天証券さんグッジョブ!
定期売却機能、それぞれの特徴は?
では3種類のそれぞれの特徴を見てみます。
金額指定
毎月売却する「金額」を指定する方法。
総資産額は日々変動するので、売却する「期間」は決まっていません。
株価が暴落すると資産寿命は短くなり、予想外に入金が途切れる可能性があります。
(資産が20年間残る予定が、10年で枯渇しちゃった!とか。)
期間指定
売却する「期間」を指定する方法。
総資産額は日々変動するので、毎月売却する「金額」は決まっていません。
株価が暴落すると売却額が減るので、予想外に入金金額が減ってしまう可能性があります。
(毎月10万円のはずが、5万円しかなくなった!とか。)
定率指定
毎月指定した「率」で売却金額を決める方法。
売却時の「総資産に対する定率」で売却を行います。
総資産額は日々変動するので、毎月の「金額」も、売却の「期間」も決まっていません。
株価が暴落すると売却額が減少し⇩、株価が上昇すると売却額が増加します⇧。
実際の数字で確認
言葉だけだとわかりにくいので、実際の数字で計算してみました。
想定:65歳で1800万円(新NISA限度額)のオルカンを保有中
(オルカンの利回りを、年率5%と厳しめに想定しています。)
毎月10万円の金額指定の場合
↑セゾン投信HP参照
毎月10万円売却し、27年1か月後に資産が無くなりました。92歳の時です。
1800万円を現金で置いておくと(利回り0%)15年で無くなっていますので、それだけ資産が成長したということです。
期間を95歳までの30年に期間指定の場合
↑セゾン投信HP参照
毎月95000円売却することができました。
オルカンで運用しない場合(利回り0%)と比較して、約2倍の売却額になります。
年間売却率を4%に定率指定した場合
↑三井住友銀行HP参照
ちょっと見ずらいですが、100歳時点で2500万円以上に資産が増えています。
- 70歳時点の売却額は年74万円(月62000円)
- 80歳時点の売却額は年82万円(月68000円)
- 90歳時点の売却額は年91万円(月76000円)
- 100歳時点の売却額は年100万円(月83000円)
う~ん、びっくりの結果に!
100歳で毎月年金の他に8万円!何に使うんだろうか??
DIE WITH ZERO(使いきる!)
こうしてみてみると、私の場合は期間指定が合っている気がします。
後に残すべき人もいないので、死ぬまでに全部使い切れる期間指定はありがたいです。
定率指定の場合は、「率」なので理論上ゼロになることはありません。
なので、子々孫々資産を残したい人には、有効な売却手段になるかもしれません。
いずれにせよ、これは購入売却に関する機能・システムですので、理想としては全ての証券会社が備えるべきと考えます。
今回SBI証券は、「定率売却機能を追加」と発表しましたが、楽天証券のように期間指定も追加して欲しいものです。
最後に
ポイントの差別化も重要ですが、このようなシステムの充実も併せて進めて欲しいと思います。
ただし、以前に比較すれば今のシステムは各段に進歩しています。
それもこれも各証券会社の努力と、それに対し要望を伝え続けた投資家たちのお陰です。
各証券会社は、顧客の要望を受け付けるフォーマットを用意しています。
私もSBI証券に対しては定率売却機能について、実装をお願いする要望を出していました。
足りないと思う機能があったら、遠慮しないでどんどん意見を述べていきましょう。
それがこれからの投資家の利便性に繋がることになるはずです。
SBI証券さん、グッジョブ!「期間指定売却機能」も併せての追加お願いします!
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