ごましお(@okowa1215)です。
投資を始めようとする時にとっても悩む重要な問題。
「コツコツ積み立てるべき?」それとも「一括で投資すべき?」
何度も繰り返されてきた問題ですが、みなさんのお考えは?
過去40年間で検証した結果
AERAMoneyに掲載された☝こちらの記事では、過去40年間で次のパターンで検証を行っています。
全世界株とS&P500に100万円を投資するとして、
- 毎月1万円×100カ月
- 毎月2万5000円×40カ月
- 毎月5万円×20カ月
- 3カ月ごとに20万円×5回(1年3カ月)
- 一括100万円
で運用成績を確認します。
1984年から2023年の40年間を10年ごとに区切って比較しています。
「結果を見ると一括投資の成績が全般的によくなりました。ただ、『一括100万円』と『3カ月ごとに20万円×5回』にはそれほど差がなく、後者のほうが増えた時期もあります。
精神面も考えて『3カ月ごとに20万円×5回』もいいですね。
新NISA「まとまったお金=100万円あっても積立投資がベストか」40年検証でわかった良い選択肢
という結果になったとのことです。
この記事の筆者は次のようにまとめています。
「つみたて投資でも、株価が下落すれば損失が発生することに変わりありません。ある程度、資産が積み上がったら一括投資と同様に痛手を被ります。『つみたて投資は運用開始当初の高値つかみを防げる程度』くらいに考えたほうがいいでしょう。一括投資をする人にとって、そのお金を10年以内に取り崩す可能性があるか、ないかも大切な要素です。過去の実績から、どんな暴落でも6〜8年で株価は戻ると思われ、その10年後にはさらに上昇している可能性も高い。下落時に、戻りとその後の上昇を待てない資金については一括投資に回さないでください」
新NISA「まとまったお金=100万円あっても積立投資がベストか」40年検証でわかった良い選択肢
バランスの取れた素晴らしい内容だと思います。
特に初心者の人はこの「まとめの部分」は必読ですね。
初心者の間はつみたて投資でよし!
現在のように相場が調子がよいと、自分も儲けたい!って人が次々に投資を始めます。
初心者がいきなり大きなお金を投資した結果、その後の調整場面や下落に耐えられなくて相場から撤退してしまうことが多いです。
それではもったいない!
これから投資を始めようとする人は、やっぱり少額の積立投資から始めた方がいいと思います。
どんなに今「NVIDIA」株が魅力的に見えたとしても、いきなり個別の株に投資することもおすすめはできません。
やはり全世界やS&P500といった、広く分散されたインデックスファンドにコツコツ資金を投資していく。
そして相場の動きや自分が投資した資金の上下、その時に自分がどう感じるのか?
これをしっかり確認した方が良いと思います。
つみたてと一括を併用するのもあり!
今回の記事中で「併用型」をおすすめしている場面があります。
「迷うなら、つみたてを続けながら、その間に全世界株式やS&P500の投資信託の基準価額が5〜10%下がったら、まとまった資金を一括投資する『併用型』もあり」だという。
~中略~
『つみたて+下落時に少し一括投資』ということにすれば気持ち的にもラクで、機会損失もある程度防げるかもしれません」
新NISA「まとまったお金=100万円あっても積立投資がベストか」40年検証でわかった良い選択肢
私もこの併用型は、特に初心者の間は有効な作戦ではないかと思います。
記事中では毎月5万円をつみたて投資して、前月比で5%下落した場合には10万円を追加投資しています。
100万円の資金とするなら1年間程度かけて投資していくことになりそうです。
資産運用をやりたくて始めたのに、単につみたての設定だけしてあとは相場を眺めているだけだと、飽きてしまうかもしれません。
それが、下落時に追加投資するんだ!って思って相場を見ていれば、勉強もするかもしれないし、飽きも来ないかもしれません。
私がこれから100万円で投資を始めるなら、一括で50万円を投資してしまって、10%の下落が来たら残りの50万円を追加投資するなんて方法を取ると思います。
過去そんな運用をしていましたので。
新NISAでは一括投資が正解!!
新NISAの場合ではどうでしょうか?
私はちょっと状況が異なると考えています。
「新NISAではオルカン全力が正解!」っていつも私は主張していますが、この全力とは一括投資ってことです。
なぜか?
新NISAでは、通常の投資と比較して次の2点があらかじめ決められて固定されています。
- 非課税限度額:1800万円(年間360万円)
- 非課税期間:(18歳から)無期限
「大小・長短」どっちがよい?
新NISAで決められている上記2点ですが、明確に良い側が決まっています。
もちろん、非課税限度額は大きい方が良く、非課税期間は長い方が良いです。
500万円の非課税限度額より1800万円の方が良いですし、5年の非課税期間よりも無期限の方が良いのは自明の理です。
分散よりも集中
ですので、1800万円までの資金は新NISA口座に集中するのが正解です。
非課税枠を使い切らずに、他の課税口座を使うのは非合理的です。
同様に、非課税期間を敢えて短くすることも非合理的です。
誰にとっても今が一番若いのですから、非課税期間を最長にしようと思ったら、今限度額いっぱいまで使い切るのが合理的な考え方です。
すなわち、新NISAにおいては(理論的には)つみたて投資ではなくて、なるべく早く一括投資することが正解になるのです。
合理的だから儲かるわけではないですが、、
今みたいな高値圏で一括投資なんてして、暴落が来たらどうすんだ!!
って考える人が多いと思います。
合理的には一括投資が正解かもしれませんが、だからと言って合理的にやれば必ず儲かるわけではありません。
特に暴落が来たら投資した資金は、そりゃ激減してしまいますからね。
私だって暴落が来て資産が半減してしまったら嫌ですw
投資界隈では、暴落が来て安くなれば沢山株を買えるから嬉しい!なんて言う人がいますが、多分嘘ですw
資産が半減して嬉しい人はいません。
無理やりにでも見方を変えることで、厳しい暴落局面を乗り越えようとしているだけです。
投資額が大きすぎ!
じゃあ、一括投資をして暴落が来たらどうするのか?
それは「耐えるw」
これだけです。
もし投資資金が半減してしまって「生活がままならない!」とか「必要なお金が準備できない!」ってなってしまうのなら、それは投資方法が悪いのではなくて、投資額が大きすぎるのです。
- すぐ必要になるお金は預貯金で備える
- 将来必要になるお金は株式等で備える
この「すぐ必要になる」の「すぐ」は3~5年程度を想定します。
「将来必要になる」の「将来」は15~20年以上を想定すべきです。
投資資金が半減したからと言って「生活がままならない!」ってことは、このお金の期間の区別がハッキリできていないから。
これさえハッキリ区別できていれば、半減しようが三分の一になろうが問題ないわけです。
(もちろん嫌ですけどねw)
タイミングは重要ではない!?
つみたてvs一括という投資界隈では古くて新しい問題ですが、実はこの問題はそもそもそんなに重要ではありません。
「毎月一定額を積み立てて投資する」も「一括で投資する」も、どちらも投資をするタイミングを問題にしているからです。
資産運用の世界では、この投資のタイミングは別段重要な問題ではありません。
つみたてで買おうが一括で買おうが、とにかく相場に居続けること。
これが最も重要です。
つみたて投資をしていてリスクが低減されているんだ!って言ってても、次の暴落時に撤退してしまっては意味がありません。
逆に一括でドンと投資してしまって、暴落が来ようが上昇しようが、ひたすら相場に居続けられる人はきっと資産を大きく育てることが出来るでしょう。
重要なのは「タイミング」ではなく「相場に居続けること」
しっかり覚えておきましょう!
最後に
つみたて投資と一括投資について考えてみました。
一括投資が可能ならば、過去においても一括投資が有利だったし、また合理的でもある。
(ただし自分が取れるリスクの範囲内で!)
というのが一応の正解になります。
一応というのは、過去は未来を決めないし、全てが合理的である必要もないからです。
重要なのはどんな状況であれ、相場に居続けること。
退場してしまっては利益をえることができませんからね。
暴落が来ると嫌ですけど、それが将来の利益の源ですから。それは忘れずにいましょう!
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