ごましお(@okowa1215)です。
資産運用をするなら忘れてはならないのが「暴落」!!
新NISAで投資を始めた人にとって、暴落のイメージってなかなかわからないかもしれません。
しかし、株価の調整や下落、そして暴落は必ずやってきます。
暴落に襲われたらどれだけ自分の資産が減ってしまうのか?
その暴落を乗り越えるためにはどうすべきなのか?
株価が好調な今のうちに、しっかり考えておきましょう!
100年に一度のリーマンショック!
☝こちらの記事では、全世界株、S&P500そしてTOPIXが、リーマンショック時にどれだけ下落したのか検証しています。
いずれも投資信託での購入を想定して「配当込みのトータルリターン、円建て」で計算してくれています。
それによるとそれぞれの下落は、
- オルカン等の全世界株:1年4カ月下落して61.6%の暴落
- S&P500:1年9カ月下落して59.9%の暴落
- TOPIX:1年8カ月下落して56.2%の暴落
と、どれも半値以下に暴落してしまっています。
そしてその底値から元の水準に戻るまでにかかった期間は、
- 全世界株:6年2ヶ月
- S&P500:6年
- TOPIX:7年9ヶ月
と、6~8年の期間を必要としました。
暴落と言っても一気に落ちるのではない!?
暴落という言葉のイメージってどうでしょう?
「逃げる間もなく一気に落ちる」そんなイメージを持ちませんか?
しかし、リーマンショック時の暴落は1年以上かけて下落していったのです。
☝2007年からのTOPIX週足です。
2007年には1800ポイント以上あったTOPIXは、徐々に下落し700ポイントを割る水準まで暴落します。
この間、経済状況の悪化はひしひしと感じましたが、なにより資産が削られていくことで心も削られて行きました。
「もう持ち株を売って楽になりたい!」
「まだ下がるのか!!」
「もうやめてくれ~!」
当時、株式投資をしていた人は、みんなそんなことを考えていたのではないでしょうか?
元に戻る時間も考えると、、
底値まで暴落して、前回の高値に戻るまでの時間を合計すると、7~10年の間は株価は低迷していることになります。
⇧TOPIXの月足です。
暴落期~横横~アベノミクスでの回復まで、約10年間かかりました。
2007年の高値で買ってしまった人だと、実に10年間は含み損のままだったのです。
そりゃ~株式投資なんて辞めたくなりますよね。
現在のオルカンで考えてみる。
リーマンショックは「100年に1度の暴落」と呼ばれました。
今回の記事の中でも、
「約1年半で半分以下まで暴落したわけで、ショッキングな出来事でした。今後20~30年、これよりも下がることはないとはいえませんが、確率は低いでしょう」
新NISA「暴落時はここまで下がる」対処法は3つ【全世界株式・S&P500・TOPIX30年検証】
とあり、リーマンショックを超えるような暴落の可能性は低いとしています。
だとすると、最悪リーマンショック級の暴落が来ることを想定しておけば良さそうです。
全世界株は約62%の暴落
2024年6月末現在のオルカンの価額は、26,442円です。
設定された2018年から6年ほどで2.6倍高になっています。
素晴らしい上昇です。
それがリーマンショック級の暴落が来るとどうなるでしょうか?
- 26442円が62%の暴落 = 約10050円
- 2024年7月から1年4カ月間下落 = 2025年11月が底値
- 6年2ヶ月かけて高値更新 = 2032年1月に現在の高値更新
となりました。
新NISAが始まった2024年1月のオルカンの価額が約20700円ほど。
そこから株式投資を始めた人でも、投資したお金が半分になってしまう計算です。
そして、そのお金が元に戻るのが2032年になってから。
積み立てを継続すれば、、、
こちらの記事によると、リーマンショック時でも毎月の積み立て投資を継続していれば、約4年で元に戻ったとしています。
まさにドルコスト平均法の本領発揮ですが、それでも4年間は必要だということを覚えておきましょう。
毎月の積み立てをしても、積み立てた額以上の金額がどんどん減っていくのが暴落です。
「こんな積み立てをしていて意味があるんだろうか?」
「もし価額が戻らなかったら積み立てたお金が無駄になる?!」
そんな疑念を抱きながらの投資は、なかなか辛いものです。
過去事例に当てはめてみれば、、
今後リーマンショック級の暴落に見舞われると、
投資額が半分以下になる。
4~8年間は元に戻らない。
この2点は覚悟する必要がありそうですね。
と、いうよりもオルカンに投資をするならば、この2点は「想定内」だということですね。
実際に暴落が来て、投資額が半分になった時に「そんなの聞いてないよ~」とならないようにご注意ください。
オルカン=ACWI×為替
ちょっと注意しておきたいのが為替のこと。
細かい話ですが、オルカンは「MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス」の「円建て」に連動する投資信託です。
ですのでオルカンの価額は為替相場、特にドル円相場の影響を受けているということです。
リーマンショック時は円高に!
リーマンショックからアベノミクスまでのドル円相場を見てみます。
リーマンショック前の2007年には約124円だったドル円相場ですが、リーマンショックによって円高に。
アベノミクス直前の2012年には最高値の約75円まで円高が進行しました。
額にして約50円の円高、率では約40%の円高になったことになります。
今なら?
2024年6月末のドル円相場は、160円後半。
これがリーマンショック時と同じように円高になったとすると、
- 額で見ると160円 → 110円程度
- 率で見ると160円 → 96円程度
と、かなりのインパクトのある円高になります。
オルカンの価額は「現地通貨建て株価×為替」で成立していますので、円高になれば価額の暴落に拍車がかかるのです。
逆に円安になれば、オルカンの価額は上昇してウハウハな訳ですがw
しかし円高になるのかどうか?
過去のリーマンショック時には、大幅な円高になって投資家や日本の経済に深刻な影響を及ぼしました。
反対に今は円安が深刻な影響を与えているのですが、これが株価が暴落した時にどちらに転ぶのか?
これはわかりません。
なんとなくですが、過去がそうだったように「暴落が来れば円高になる!」って思っている人多くないですか?
リーマンショック時やその後の円高の時によく言われたことですが、何か事件があると円高になって「安全資産である円が買われた!」ってのがありました。
「安全資産の円」
今の日本の状況を見て、世界の人が「安全な日本の円に投資しよう!」と思ってくれるのかどうか??
私としては、もっと円が売られて「円安が進行する」ことだって十分にありえると思っています。
著名な経済学者が「ドル円相場300円」と言って話題になっていますが、それで日本が救われるかどうかは別として、300円になる可能性だってしっかり考えておくべき。
円安になれば、、
リーマンショック時とは反対に円安が進行すれば、オルカンの価額は想定よりも下がりません。
外国株に投資しているオルカンの価額が「株価と為替の組み合わせ」である以上、いろいろなパターンが想定できます。
リーマンショックの状況が一番下の「暴落」だったすれば、今現在の状況はまさに一番上の「爆上げ」でしょう。
この辺りの価額の成立についても、頭の片隅に置いておきたいですね。
暴落を乗り越えるには?
ここまで資産運用をしていく中で最悪の暴落を想定してみました。
リーマンショック級の暴落に見舞われた場合には、
- 投資した資産が半分以下になる。
- 数年間は元に戻らない。
ということは想定しておくべきです。
実際に暴落に見舞われて「なんだこりゃ?!聞いてないよ~!」ってなるようでは、個人投資家としては失格です。
すでに過去に学ぶべき事例があるのですから、株価が好調な今のうちに復習しておきましょう。
暴落時にやってはいけないこと
暴落に襲われた時に一番やってはいけないこと。
それは「怖くなって持ち株を売却してしまうこと」です。
株で儲かる秘訣はただ一つです。
「安値で買って高値で売る」
そんな当たり前のことは分かってるよ!!
って思ってる人いますよね。
でも、暴落時にはそんな当たり前のことをすっかり忘れてしまう人がいっぱいいるんです。
暴落時に持ち株を売却することは、「高値で買った株を安値で売る」ことです。
これでは資産形成はできません。
また、毎月積み立て投資をしている人は、積み立てを止めてしまってはいけません。
積み立て投資を止めることは、「高値の時だけ積み立てて安値では積み立てない」ことだからです。
とっても当たり前のことなんですが、暴落という恐怖に駆られてしまうと正常な判断が出来なくなってしまうんです。
なので株価が好調な今、しっかりと暴落時を想定してイメージトレーニングをしておく必要があるのです。
基本的には耐えるのみw
私たち個人投資家が暴落時にやれることって、実はあまりありません。
将来の爆益を夢見ながら、暴落という嵐が過ぎ去るのを耐えるだけです。
しかし、過去の暴落時を見てみると絶好の投資のチャンスですので、余力がある人は積み立て投資の額を増額してみたり、一気に余力を投資に回したりすると将来の利益もその分大きくなると思います。
反対に私のように資金の大半を投資してしまっている場合には、余力はありませんのでただただ耐えるだけw
信用取引を使って暴落時の資金を調達しよう!
なんてスケベなことを考えてはいますが、そんなことは皆さんは止めましょうw
(上手くいくかどうかなんてわかりませんから)
重要なのは想定しておくこと
何度も言いますが、重要なのは株価が好調な今から最悪な状況を「想定」しておくこと。
リーマンショック級の暴落が来るんだ!
来たとしたら、自分の資産はこれだけ減少してしまうんだ!
それに耐えられるのか私は??
相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感の中で消えていく
ジョン・テンプルトン
テンプルトンの言葉が正しいとすると、今はきっと「楽観」とか「幸福感」の中なのでしょう。
だとするとその後に来るのは「悲観」です。
でもその「悲観」があるからこそ、私たちの資産は増加していくのです。
そのことは忘れないようにしたいです。
暴落は未来の爆益の源泉です。一緒に乗り越えましょう!!
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