ごましおです。
6月5日から楽天証券で「楽天・マネーファンド」の取り扱いが開始されます。

ドルとかユーロとかに投資する「外貨MMF」がありますが、それの日本円版って考えるとわかりやすいかも。
さて、この「楽天・マネーファンド」は買いなんでしょうかね?
投資信託です。
楽天・マネーファンドは株式を一切含まない「公社債投資信託」です。
オルカンのように株式のみとか、株式と債券をミックスしたバランスファンドとかは「株式投資信託」に分類されます。

楽天証券の説明によると「株式投資信託」は2572本も扱っているのに、円建ての「公社債投資信託」はこの「楽天・マネーファンド」1本のみ!
んー、希少価値が高い!!
ってことではないんですね。
「公社債投資信託」であって、短期の債券やコマーシャルペーパーを投資対象とする「楽天・マネーファンド」のような商品は、日本の金利が低すぎてまったく利益の出ない商品だったのです。
マイナス金利政策なんかで日本はず~っとゼロ金利の国でしたから。
それが最近の金利の上昇を受けて、やっとまともに運用できる環境になってきたってことなんですね。
楽天・マネーファンドの特徴は?
こちらの記事に詳しく書かれていますが、重要な点を抜粋してみます。
「楽天・マネーファンド」は、安全性を重視し、流動性に優れた投資信託、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)で、株式や投資信託の購入までの間の余裕資金を効率的に運用できる商品。 日々分配がおこなわれ、月末に1カ月分の分配金をまとめて運用額に自動で追加されるので、手間なく効率的な複利運用が可能なほか、いつでも顧客様の希望のタイミングで資金を追加したり、引き出せる点も特徴。
- 安全で流動性(いつでも売買できる)がある商品
- 毎日分配(毎日利子がもらえる!)
- 1か月分が自動で追加、だから複利運用
- いつでも買えるし、いつでも売れる。
特徴を並べてみるとこんなところでしょうか。
投資対象が短期(1年未満)の公社債やCP(コマーシャルペーパー)ですので、価額の変化はほぼありません。
元本割れしないわけではありませんが、かなり安全性が高い商品といえます。
将来的には、株式や投資信託の購入時に、保有している「楽天・マネーファンド」から自動で資金を充当することも可能となる予定。
今現在は楽天証券の口座にお金を入れておいても、金利が発生しません。
なので多くの人は楽天銀行とマネーブリッジで連携して、楽天銀行の普通預金金利を得ています。
それが将来的には、証券口座で「楽天・マネーファンド」を購入すれば、そのお金から直接株式や投資信託が買えるようになるそうです。
楽天銀行と連携しなくても、証券口座のお金に利子がつくようになる!ってことです。
重要なのは金利!!
ここまで見てみると、銀行の普通預金と何が違うのか?
って思いませんか??(私は思います。)
誤解を恐れずに言ってしまえば、銀行の普通預金となんら変わりがありません。
(細かい点では違いますけどね。)
だとすると「楽天・マネーファンド」を買うかどうかは、すべてその金利次第です。
「楽天・マネーファンド」の金利の発表は6月5日(木)ですので、他社が運用している同様の商品の金利を見てみましょう!
(「〇〇MRF」という名前で売られています。)
商品名 | 平均利回り(金利) | 運用証券会社 |
---|---|---|
野村MRF | 0.319% | 野村証券 |
日興MRF | 0.278% | SMBC日興証券 |
ダイワMRF | 0.235% | 大和証券 |
日本MRF | 0.3018% | SBI岡三AM |
三菱UFJ MRF | 0.3898% | 三菱UFJAM |
参考)SBI新生銀行 | 0.4% | (普通預金金利) |
参考)楽天銀行 | 0.28% | (優遇金利) |
ネットでパッと検索して出てきたものを一覧表にしてみました。
もはや「SBI新生銀行の普通預金でいいじゃんw」って思いません??
楽天銀行は300万円までですが優遇金利で0.28%になっています。
「楽天・マネーファンド」の金利がこれ(0.28%)を超えていなければ、買う意味ありませんよね。
投資信託には「信託報酬」の必要ですし、、、
銀行にお金を預けても手数料はかかりませんよね?
でも「楽天・マネーファンド」は公社債投資信託ですから「信託報酬」という名の手数料が必要なのです。
信託報酬の総額は、ファンドの元本の額に、年1%以内の率を乗じて得た額を、毎計算期末(毎日決算を行い
ます。)に計上します。当日の信託報酬率は、当日の報酬控除前収益を基に算出した仮収益分配金を基に算出する年換算収益分配率に100分の20を乗じて得た率以内の率とします。楽天・マネーファンド 投資信託説明書(交付目論見書)
金利が年利で0.3%くらいなのに、信託報酬を年1%も取るんかっ!!
って読めなくもないですが、もちろんそんなことはありません。
(計算が複雑すぎるのでここでは省略しますが、1%なんて取られません。)
毎日決算のため、その日その時の状況(金利とかその他の費用とか)によって事前に明確に決められないから「年1%以内」っていう表現になっているんですね。
だとしても保有中は手数料が必要なことには変わりありません。
ということは銀行金利と比較して、手数料分も含めてかなり金利が上回らなければ、購入者側にはメリットがありません。
んー、6月5日にどのくらいの金利を発表するのか、かな~り気になるところですね。
ということで、、
ここまでザッと「楽天・マネーファンド」の内容を見てきました。
金利次第ですが、あまり期待できるような商品ではありませんね。
それは「楽天・マネーファンド」のせいというよりは、日本の金利があまりに低すぎたためです。
今後、利上げが継続し日本の金利が上昇していけば、投資先の一つの候補になるかもしれません。
ただし、今のところは大人しくSBI新生銀行の普通預金に余剰資金を入れておくのが正解のようです。
なんなら定期預金金利は、〇〇MRFの倍以上!!

MRFは1日でも利子が付きますので、ほんとの短期(1週間とか)なら購入する意味はあるかもですね。
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