ごましおです。
余力があればオルカンを買ってしまう私にはあまり関係ないのですが、リバランスの重要性を説く良記事を読みました。
リーマンショックの底で5兆円以上を株式に投資したGPIFはすごい!
直近は10兆円のプラスだけど、、、
年金の余剰金を運用している「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」では、直近で10兆円を超える利益が出ています。

そんなイケイケなGPIFでも、流石にリーマンショック時には株価暴落を受けてかなりのマイナスになりました。
こちらの記事によると2008年度には、GPIFの資産全体で9.3兆円もの損失が出たそうです。
GPIFの運用は「長期・分散・低コスト」の基本に忠実なものです。
そんな運用方針であっても、リーマンショックのような歴史に残る暴落に見舞われると、莫大な損失を出してしまうんです。
私たち個人投資家も、オルカンのように適切に分散された低コストの投資信託を保有しているとしても、暴落時にはかなりの損失を覚悟しなければなりません。
信念があればこそ!
ここからのGPIFの行動が重要ですが、世界的な株式の暴落によってGPIFの資産配分は崩れてしまいます。
特に構成割合が大きく下がったのは、もちろん「株式」です。
そしてその大きく値下がりした株式にGPIFは、7か月間で5.7兆円もの資金を投入しているのです。
その結果、翌年の2009年度には9.2兆円の収益を得て、前年の損失をほぼ取り返してしまいます。
事前に決めた資産配分が崩れた場合、構成割合の高い資産を売却して、割合の低い資産を買い増しします。
これを「リバランス」といいます。
今回の例でいえば、大きく構成割合を減らした株式に大量の資金を投入することで、全体の資産配分を事前に決めた割合に戻したわけです。
その結果、株式の回復にともなって大きな利益を得ることができました。
このリバランスは事前に決めた方針に乗っ取って、機械的に行うことが重要です。
だからと言ってGPIFの職員の人たちにとっては大変な決断だったと思います。
筆者は当時GPIFに転職し、職員が基本ポートフォリオに合わせるため、ルールに即して冷静に資金配分を行っていたのを目の当たりにしていましたが、経営幹部の内心は穏やかではなかったはずで、この大掛かりな投資行動を意思決定できたことに敬意を払うものです。
今回の記事の筆者もこのように述べて、その勇気ある行動に敬意を払っています。
株価が暴落するのは、多くの人が株を売るからです。
ほとんどの人が値上がりなんて信じられない時期に、それに反した行動を取らなけれならないのです。
いかに方針として決まっているからと言って、その暴落している株を買うことには、そもそも株式投資や資本主義社会に対する「強い信念」が必要だったでしょう。
私たち個人投資家は小手先の方法論や資産配分など真似る前に、この株式投資に対する強い信念をこそ学ぶべきですね。
暴落は体験しないとわからないけど、、
私もリーマンショックとコロナショックという、大きな暴落を経験した一人です。
実際に株価が暴落すると、自分の資産だけではなく心まで削られていきます。
「今日も株価が下がって資産が減ってしまった(涙)」
「明日もまた大きく下がりそう(涙)」
「いっそのこと持ち株を全部売って楽になりたい(涙)」
「なんで暴落前に売ってしまわなかったんだ(涙)」
なんてことを毎日考えたりするんです。
でも、その時に歯を食いしばって持ち株を売らなかったからこそ、今の資産を築くことができました。
強い信念があったかどうかはわかりませんが、株式や資本主義に対する肯定的な考えがあったので乗り越えられたことに間違いはありません。
次の暴落や○○ショックがいつ来るかはまったくわかりませんが、いつ来ても良いように心の準備は忘れないようにしたいですね。

GPIFは20数年で164兆円以上の収益をあげています。それもこれも強い信念を持った人が運用しているから。そこを真似したいものです。
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