ごましおです。
金融庁が「NISA口座の利用状況調査」の結果を発表しました。
そこにはどんな内容が載っているんでしょう?
長期分散投資が定着??
金融庁は17日、昨年末時点での新NISA(少額投資非課税制度)の利用状況(確報値)を発表した。初めて明らかになった「新NISA元年」の年間通しての売却額は全体で約2兆3440億円。うち92%を株式を売買できる「成長投資枠」が占めた。長期運用を趣旨とする「つみたて投資枠」での売却額は全体の8%にとどまった。
新NISA元年「つみたて投資枠」売却少なく 長期分散運用が定着?
金融庁のHPの「NISA口座の利用状況に関する調査結果の公表について」には、細かい調査結果が記載されています。

朝日新聞の記事にある年間の売却額の欄を確認してみると、
売却額 | 比率 | |
---|---|---|
成長投資枠 | 2兆1628億円 | 92% |
つみたて投資枠 | 1812億円 | 8% |
合 計 | 2兆3440億円 | 100% |
2024年の1年間での売却額の92%が成長投資枠から売られたことがわかります。
また、成長投資枠の1年間の買い付け額と、年末の残高を商品別に確認すると、
上場株式 | 投資信託 | |
---|---|---|
買い付け額 | 5兆3970億円 | 6兆4987億円 |
残高 | 4兆1744億円 | 6兆8370億円 |
差し引き | マイナス1兆2226億円 | プラス3383億円 |
上場株式が1兆円以上もマイナスになったのに対して、投資信託では3383億円も増加していることがわかります。
このことから記事では「長期分散運用が定着?」と評価していますが、そうだろうなって私も思います。
2024年は8月に大きな下落があったので、私は新NISAで投資を始めた人はその下落に耐えられなくて逃げてしまうのではないかと思っていました。
でも、決してそんなことはなかったんですね。
逆にあの激しい下落でも逃げ出さなかった人は、その後の劇的な回復&上昇を体験できたのですから、個人投資家として大きな経験になったのではないでしょうか。
うん、みなさん素晴らしい!
その他に気になる点は?
今回の金融庁の発表では多くの調査結果が記載されていますが、その中で私が気になったものを紹介します。
4割弱がNISA口座を使っていない??
NISA口座の利用状況別口座数の結果を見てみます。
全体で2661万口座のうち利用状況が「0円」の口座が1011万もあります。
全体の38%の人が「NISA口座は保有していながらも使っていない」という結果に。
TVやネットなどで盛んに新NISAが取り上げられていましたし、私の周囲でも投資についての話題が出るようになってきました。
そんな環境から「とりあえず」新NISA口座の開設はしたって人も結構多いのでしょう。
ただ口座を開設したのはいいが、いざ使うとなるとどう使ったら良いのかわからない人も多いようですね。
もしくは単純に面倒くさいから使ってないだけかも?
でも、せっかく口座を開いたのに使わないのはもったいないです。
ぜひ私のブログを読んでもらって、一人でも多くの人が資産運用を開始できるとよいのですが。
40代50代がよく使っている!
年齢別の口座数を見てみると、40代50代が500万口座以上で一番のボリュームゾーンです。
全年代 | 2661万2648口座 |
10歳代 | 12万0283口座 |
20歳代 | 300万5463口座 |
30歳代 | 458万1690口座 |
40歳代 | 504万1632口座 |
50歳代 | 510万3450口座 |
60歳代 | 394万3542口座 |
70歳代 | 304万7675口座 |
80歳代以上 | 176万8913口座 |
2024年での年間新規買付額でも40~50代が中心ですが、60代もかなり購入しているようです。
全年代 | 17兆3821億2337万円 |
10歳代 | 278億7235万円 |
20歳代 | 1兆1563億0659万円 |
30歳代 | 2兆9774億0231万円 |
40歳代 | 3兆5570億3637万円 |
50歳代 | 3兆7082億5293万円 |
60歳代 | 3兆1605億6863万円 |
70歳代 | 2兆1000億3137万円 |
80歳代以上 | 6946億5283万円 |
やはり経済的な余裕から投資にお金を回すのですから、生活が安定している年代がもっとも多く活用することになりますね。
だからと言ってそれより若い20代30代が投資していないわけではありません。
特に30代はほぼ3兆円の新規買付ですから、若い時から資産運用に積極的なことがわかりますね。
収入が少ない20代は仕方がないですが、それでも30代の半分は投資できています。
若いうちからどんどんリスクを取って投資にお金を回せば、40代50代になったころには大きな資産に成長します。
うんうん、素晴らしいですね。
投資信託で分散投資!
2024年の新NISAでの買付商品と年末の残高を見てみます。
上場株式 | 投資信託 | |
---|---|---|
買付額 | 5兆3970億円 | 11兆4415億円 |
残高 | 4兆1744億円 | 12兆2738億円 |
差し引き | マイナス1兆2226億円 | プラス8323億円 |
そもそもの買付額が上場株式に比べて投資信託は2倍以上あります。
しかも年末の残高をみても、上場株式がマイナス1兆円以上なのに対して、投資信託は8000億円以上のプラスになっています。
これは成長投資枠で買える上場株式(個別株)を1年以内の短期売買しているということも大きいでしょう。
しかし多くの人は投資信託を購入しており、しかも年末に残高がプラスになっているということは、やはり分散と1年以上の長期投資が意識されていると言えると思います。
私のようなインデックス投資家からすると、この調査結果はとっても嬉しい内容です。
多くの人たちが短期的な株価の上下に惑わされることなく、長期的な視点に立って資産運用をしていることがわかるからです。
自分の資産運用の励みにもなります!
最後に
金融庁が発表した「NISA口座の利用状況調査」の結果をサクッとみてみました。
なかなか良い内容なのではないでしょうか?
特に大きな下げがあった昨年の相場でも、多くの人が撤退せずにその後も資産運用を継続しているのが見えてきました。
せっかく整備された投資環境があるのだから、それを有効に活用しないのはやっぱりもったいないです。
約4割の人がまだ活用できていないようですが、この人たちが相場に参加してきたら、ますます相場が盛り上がりそうですね。
今回の調査結果にもその他にも多くの内容があります。
一度確認してみてはいかがでしょうか。

私も負けずに資産運用に励みます!
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