ごましおです。
氷河期世代を救うために、iDeCoへ50歳以上の追加投資枠を設ける——。
そんな提言を、自民党の「資産運用立国議員連盟」が政府に提出しました。
岸田氏は記者団に対し「iDeCoは資産形成の大変重要なツールだ。高市内閣が掲げる『強い経済』を支えるためにもこうした取り組みを盛り上げたい」と述べました。
ただ、このニュースは「氷河期世代のための政策」として大きく報じられましたが、実際には“これじゃない感”が強いと話題になりました。
そこで、提言の全文を読んでみたので、その感想をまとめてみました。
「資産運用立国」提言の本当の中身
提言全文はこちらで確認できます。
NHKなどの報道では「iDeCo拡充」が中心のように扱われていますが、実際に読んでみると、iDeCoはごく一部にすぎません。
提言の主な項目は以下の3つ。
- 金融機関・市場による資金供給・成長支援機能の強化
- 企業の成長投資の促進
- 資産運用を通じた国民の豊かさの向上
iDeCoが登場するのは、3番目の「家計の安定的な資産形成の促進」の一部だけでした。
全体の印象としては、銀行・保険会社など機関投資家に関する内容が大半です。
ただ、それだけでは国民に関係する話として伝わりにくいため、iDeCo部分を強調して報道されているのでしょう。
「氷河期世代」という言葉は提言に一度も出てこない
iDeCoの追加投資枠に関する記述を抜粋すると、こう書かれています。
様々な要因により20~40代に十分な資産形成ができない場合もあることから、例えば、米国同様に50歳以上の者に対するキャッチアップ拠出枠(追加枠)の導入を検討すべきである。
これをもって氷河期世代を対象としているかと言われると、報道で強調されているほどには感じませんね。
50歳以上で老後資金づくりを始める人は多いので、 氷河期世代に限らず、広く一般的な追加枠の必要性を述べているだけと読むのが自然です。
提言では、以下の点も問題として挙げられています。
- iDeCo加入者はNISAの7分の1以下
- 加入者の20%が元本保証型商品を選択
- 金融機関から個別商品のアドバイスを受ける仕組みの必要性
特に「元本保証型が20%」というのはもったいない話です。
アメリカでは、iDeCoに相当する制度のデフォルト設定が株式ファンドになっており、 よくわからない人はそのまま株式で運用されます。
日本では反発がありそうですが、 長期運用が前提のiDeCoなら、株式をデフォルトにするのもアリだと思います。
どうせ60歳まで引き出せないのですから、ほとんどの人は良い結果になるはずです。
残念ポイント:NISAの拡充は含まれていない
個人的に残念だったのは、NISAの拡充が提言に含まれていないことです。
提言ではこう書かれています。
NISAについては、、、、当面は、これまでの制度拡充の成果を踏まえ、実務的な改善を通じて継続的な利便性の向上を図りつつ、更なる普及・定着に向けて広報等の取組を進めていくべきである。
つまり、しばらくは現状維持ということ。
しかし、インフレが進めば、今の上限1800万円はどんどん陳腐化します。
新NISAは最短5年で満額にできるため、5年経過しないと拡充議論が動かないのかもしれませんね。
まとめ:ニュースの元ネタを読むことは大事
今回の提言は専門的な内容が多く、簡単に理解できるものではありませんでした。
しかし、ニュースだけで判断せず、元ネタを確認することの重要性を改めて感じました。
「氷河期世代を救うためのiDeCo拡充」という報道は、完全に間違いではないものの、 提言の本筋ではないというのが私の感想です。
今後はiDeCoだけでなく、NISAの拡充も議論されることを期待したいですね。

NISAに比べてiDeCoの加入者が少ないのは、制度が複雑すぎるから。
制度のシンプル化が提言されていますが、ここが本丸なんじゃないですかね。






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