ごましおです。
日本のNISAのお手本になったイギリスのISA。
正式名称は「Individual Savings Account(個人貯蓄口座)」といいますが、これが2027年から変更されるそうです。
どんな内容なんでしょう?
預金型の上限を下げる??
リーブス英財務相は26日発表した予算案に、非課税の個人貯蓄口座(ISA)のうち、預金型ISAに投資できる額を2027年から引き下げることを盛り込んだ。英国の株式投資に流れる資金を増やし、経済成長を後押しする狙いだ。
年間の上限を現在の2万ポンドから1万2000ポンド(1万5800ドル)に下げる。ただし65歳以上の個人については、これまで通り上限を設けない。
これにはちょっと説明が必要ですね。
イギリスのISAは種類が多い
イギリスのISAは日本のNISAよりも種類が豊富で、用途によって選べるようになっています。
- キャッシュISA:預貯金の利子が非課税
- ストック&シェアズISA:株式・債券などが非課税
- ライフタイムISA:住宅購入資金などが非課税
- イノベイティブ・ファイナンスISA:クラウドレンディングなどが非課税
このほかにも種類があるようですが、詳細な資料は見つかりませんでした……。
ともあれ、現在はこれらのISAの合計で年間2万ポンド(約400万円)まで拠出できます。
当然、どのISAをいくら使うかは個人の自由なんですが、預貯金が対象となるキャッシュISAの上限を下げるというのが、今回取り上げたニュースです。
貯蓄から投資へ!
今回の改正で、キャッシュISAの上限が2万ポンド → 1.2万ポンドに引き下げられます。
(65歳以上は従来どおり上限なし。)
これにより、今まで貯金に回っていた分(最大8000ポンド)が、株や債券などの投資に流れるかも?という狙いがあるわけです。
つまり、イギリスでもスローガンは日本と同じなんですね。
「貯蓄から投資へ!」
利用実態:イギリスは預金偏重、日本のほうが投資色が強い?
しんぶん赤旗がISAについて記事を載せていました。
ゆうちょ銀行は、イギリスのISAをお手本としてNISAが導入されたと紹介したうえで、「イギリスでは国民の約4割がISAを利用し」て国民に定着していると説明していましたが、この説明を削除しました。
しんぶん赤旗の記事によれば、イギリスではISAを利用している人が約4割いるとのこと。
ただし、そのほとんどが預金(キャッシュISA)として利用しているそうです。
純粋に投資目的で使っている人は1割未満!
一方、日本の新NISAの利用率は約27%と言われています。
しかも日本のNISAは株式などのリスク資産しか買えません。
リンク:新NISA制度開始から1年、若年層を中心に利用が拡大
ということは……日本のほうが「貯蓄から投資へ」が進んでいる可能性がある!
これはちょっと意外でした。
欧米人はリスクを取る? → 実はイギリス人も慎重派
記事の最後に興味深い指摘がありました。
ただ専門家は、英国の預金者はリスク回避志向が強いほか、よりリターンの高い海外市場への投資を選ぶ可能性があるため、制度変更によって英国株投資に向かう資金が大幅に増える可能性は小さいとみている。
「欧米人はリスクを取る」というイメージがありますが、実際にはイギリスの人たちも日本と同じで、わりと手堅い安全志向なんですね。
どんなに良い制度があっても、大半が貯蓄に使われているというのは面白い発見でした。
もし日本の新NISAに「預貯金枠」を作ったら、イギリスみたいに大勢が貯蓄として使うだけで終わりそうですね(笑)
とはいえ本家ISAはまだ強い:上限が無制限!
制度のシンプルさやわかりやすさでは日本の新NISAも健闘していますが、非課税枠の上限という点では、まだイギリスISAのほうが上だと思います。

こちらのNHKの資料が簡潔でわかりやすいですが、新NISAで1800万円としている非課税額の上限が、ISAでは無制限とされています。
日本でもいずれ上限撤廃をめざすべきだと思います。
老後2000万円問題が話題になってもう何年も経っていますし、この間にもインフレが進んでいます。
1800万円では老後資金として心許ないのが正直なところです。
高市さんには、ぜひ改革を進めてもらいたいですね。

制度って、硬直化すると一番ダメ。でも複雑すぎるのももっとダメ。
誰にとってもわかりやすい、シンプルで使いやすい仕組みが理想だと思います。




コメント