MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)をベンチマークとする2つの投資信託。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー):通称「オルカン」
- 楽天・オールカントリー株式インデックス・ファンド:通称「楽天・オールカントリー」
これら2つの投資信託は、どちらが新NISAで購入するのに相応しいのか?
2024年1月の月報の内容を確認してみました。
騰落率と純資産総額
騰落率と純資産総額の変化を確認します。

過去1か月の騰落率はどちらも5.6%の上昇と絶好調です。
ベンチマークとの乖離も0.2ポイントの上方乖離と大きくありません。

純資産総額の増加についてはもちろんオルカンが圧倒的ですが、楽天オールカントリーも300億円以上を集めています。
投資信託の売れ筋ランキングではオルカンは1位、楽天オールカントリーは6位でありどちらも人気があります。

中身の確認
それぞれの投資信託の中身を確認してみます。
まずは国別比率の比較です。

楽天オールカントリーは前回の比率も載せています。
オルカンは相変わらずベンチマークであるACWIとの乖離は小さいです。
ベンチマークとの乖離が小さいのは良い投資信託の証です。
対して楽天オールカントリーは、オルカンに比べると乖離は大きいです。
しかし前回の比率と比べてみると、今回はよりベンチマークに近づきました。
これは良い傾向です。
採用銘柄の比率も確認します。

こちらもオルカンはかなりベンチマークであるACWIの比率に近い内容です。
対して楽天オールカントリーの採用銘柄1位は、相変わらず新興国ETFであるIEMGとなっています。
ただし、こちらも前回と比較するとベンチマークにより近づきつつあるのが見受けられます。
純資産総額の増加にともなって、新興国の個別株をどんどん購入してETFの比率を下げることが重要です。
ETFでの運用だとベンチマークとの乖離も大きくなりますし、そのETF分のコストも割高になり良いことがありません。
2つのファンドの評価は?
2024年1月の月報の内容から2つの投資信託(ファンド)を比較してみました。
楽天オールカントリーは設定から日が浅いこともあって、内容を確認するとベンチマークとの差異がまだまだ大きいままです。
しかし、前回と比較してみるとベンチマークに近づけようと運用している様子が見えます。
これは良い傾向と言えますので素直に評価したいと思います。

楽天さんグッジョブ!
今回の月報でもオルカンの安定した運用はさすが!といったところ。
このまま何も考えずにオルカンを長期保有しても何の心配もいらないでしょう!
まだまだオルカンと楽天オールカントリーでは勝負になりません。
オルカンの圧勝です!
最後に
まったく同じベンチマークへの連動を目指している2つの投資信託を比較することで、それぞれの特徴や優劣が良く理解できます。
楽天オールカントリーが良くない投資信託であると言いたいわけではありませんが、やはり最低1年間は運用して、その結果を見てみないと購入してよいのかどうか判断は難しいと思います。
インデックスファンドは購入した後、数十年という長期間保有することになります。
やはり自分で納得できる素晴らしいものを持ち続けたいので、今後もこの比較をやっていきたいです。

楽天オールカントリーには、オルカンを焦らせるような存在になって欲しいですね。
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