債券投資のすすめ(ドル建て社債)

債券投資のすすめ
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ごましおです。

円建て社債をなんの勉強もせずに購入してしまったので、その後ある程度の勉強をしました。

そして次に購入した債券が米ドル建て社債です。

ドル建て社債

ドル建ての債券については、米国債も社債も種類が豊富です。特に最近は米国金利が上昇していることもあって人気のようです。

↑三井住友フィナンシャルの劣後債です。

重要部分を抜粋します。(一部追加)

単価利率償還日
84.312.142%2030/9
経過利子利回り債券格付
32.134.408%BBB+/A2

単価・利率・経過利子

円建て社債ではオーバーパーのものを買ってしまいましたが、これはちゃんと単価が100以下のアンダーパーでです。

(表面)利率2.142%は決して高い訳ではありませんが、私としては仕事もしていて日々のお金が不足しているわけではないので、毎年の利子は少なめを選びました。

経過利子については円建て社債で述べた通り、損をするわけではないので気にしません。

利回り

利率が2.142%ですので、1万ドル購入すると年間214.2ドルの利子が貰えます。

しかし単価は84.31と、100を下回っています。

私は10,000ドル分この社債を買っていますが、実際に支払った金額は8,463ドルです。

(単価84.31×1万ドル+経過利子32.13ドル)

毎年の利子は実際に支払った金額に対して、約2.5%と表面利率より高くなります。

そして2030年の償還時には額面の1万ドルが支払われて、購入時との差額1,537ドルも利益に追加されます。

この毎年の利子と償還時に支払われる金額を合計すると、年間利回りが4.4%と表面利率よりもはるかに高くなるのです。

劣後債と債券格付

この債券は三井住友フィナンシャルの劣後債です。

劣後債

劣後債とは、その他の一般的な社債(普通社債とかシニア債とかいいます。)に比べて支払いの順位が低い(劣後する)債券を意味します。

支払い順位リスク期待リターン
普通社債高い低い低い
劣後債
株 式低い高い高い

ある会社が倒産すると、その会社の資産は債権者(お金を貸している人)で分割します。

その分割の順番は、普通社債として貸している人が優先されます。

普通社債を持っている人全員が資産を分割した後で、残ったものを分割してもらえるのが劣後債になります。

ちなみに株を持っている人は一番最後になりますので、多分何も貰えません。まさに紙屑になります。

劣後債は普通社債よりリスクが高い商品になるので、得られる金利が同じだと誰も買ってくれません。

ですから普通社債よりも貰える金利が高くなります。

債券格付

格付とは、簡単にいうと貸したお金がちゃんと返ってくるかの指標です。

一番上のAAA(トリプルエー)から一番下のC(シングルシー)まであります。

日本証券業協会HPより抜粋

↑日本証券業協会さんのHPからお借りしました。

BBB(トリプルビー)以上が投資適格、BB(ダブルビー)以下が投機的と評価されます。

実際に格付された企業がデフォルトした(潰れた)実績をまとめたのが次の表です。

↑ムーディーズジャパンさんのHPから。BBBはBaaとなっており、ちょっと表現が異なります。

重要部分を抜粋します。

1年5年10年
AAA/Aaa0.00%0.01%0.01%
BBB/Baa0.14%1.17%2.91%
BB/Ba0.6%5.43%11.68%

最上位格付のAAAでは10年間でわずか0.01%しかデフォルトしなかったのに対して、投機的と評価されるBBでは11.68%がデフォルトしています。

投資適格の最下位であるBBBと比べても約4倍の差があります。

(2.91%と11.68%)

このBBBとBBの差、すなわち投資適格か?投機的か?が重要なポイントになります。

格付会社

債券の格付は、格付会社と呼ばれる専門の企業が実施します。

円建ての債券ならば、日本の格付会社が格付を実施します。

例えば「楽天カードマン債」では、JCR(日本格付研究所)がA(シングルエー)、R&I(格付投資情報センター)がA-(エーマイナス)と評価しています。

ドル建て債券では、世界的に有名なMoody’s(ムーディーズ)、やS&P(スタンダードアンドプアーズ)が格付を実施しています。

私が購入した「三井住友フィナンシャルのドル建て社債」は、Moody’sでA2(エーツー)S&PでBBB+(トリプルビープラス)の評価となっており、両社から投資適格であると格付られています。

最後に、現在の状況は?

この三井住友フィナンシャルのドル建て社債を購入してから1年以上経過しました。

最後に現在の状況を確認してみます。

SBI証券の外貨建て債券ページです。ちょっと見にくいので重要部分を抜粋します。

単価利率利回り
79.272.142%5.849%
単価利率利回り
84.312.142%4.408%

上が購入1年後、下が購入時です。

最近の金利上昇によって単価が8479に下落しています。

その結果、利回りは4.4%5.85%に爆上がりです。

あんなにいろいろ勉強して「これだ!」と思って買ったものですが、残念な結果です。

まあ、この社債は満期まで保有しますので、途中の価格変化は気にしません。

しかし、あと1年待って買えば6%弱の金利がもらえたのに(涙)

社債に限らず債券を購入するには良い時期ですね。

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