テンバガーとは:株価が10倍になった銘柄(野村證券 証券用語解説集)
5年前に10倍に値上がりした銘柄を紹介します。
今後、新NISAで成長株・個別株投資を検討している方に、ちょっとした参考になるかもしれません。
10倍株銘柄とは
私が購入して10倍まで値上がりした銘柄。
それは東北の雄「薬王堂(3385)」です。
2012年末に政権を取った安部元首相。
それまでリーマンショックの後遺症から抜け出せなかった日本経済。
安部元首相の「アベノミクス」によって空前の株価上昇が始まりました。
↑2010年から2023年末までの日経225チャート
薬王堂株購入
私はアベノミクスの真っ只中、2014年1月に薬王堂株を購入しています。
株価2350円で100株購入しました。
買値:235,000円
あの当時もっとお金があって、もっと銘柄分析の結果に自信を持てれば、、、
成長の理由
当時私は、個別株投資の勉強のためにピーター・リンチの本をよく読んでいました。
↑これらを何度も何度も読み返していました。
勝ちパターンは何か?
ピーター・リンチによると、
「外食チェーンは小売りチェーンと同様に、15~20年間の急成長期がある。」
ピーターリンチの株式投資の法則(ダイヤモンド社)
一度あるモデルで成功すれば、その成功は他の場所でも再現可能であり、再現可能なパターンは15~20年間、アメリカを制覇するまで続くと言います。
日本より広いアメリカ大陸の制覇に20年間必要だとすると、日本では5~10年くらいは成長期がありそうです。
一般的にドラックストアは1万人以上の商圏が必要とされているそうです。
(商圏1万人:1万人の人口に対して1店舗の割合が利益を出せる限度。)
しかし薬王堂は6000~7000人というより小さい商圏で商売を成功させているとか。
これが薬王堂の再現可能な勝ちパターン。
1つの小さな商圏で成功したパターンは、他の同じような商圏でも成功するはず。
薬王堂は、私が購入した2014年に東北で160店舗を展開していました。
2023年12月末現在で、387店舗まで拡大しています。
約9年で220店舗の増加。
平均すると1年に20店舗以上、新規出店していたことになります。
これが薬王堂の急成長の理由です。
既存店売上高が素晴らしい
「小売業や外食業の増益と株価上昇をもたらす一番の源は、売上の拡大である。」
ピーターリンチの株式投資の法則(ダイヤモンド社)
「既存店売上高が伸びているかぎり、その企業は過剰負債で苦しむことはないし、
報告書で株主に対して述べているような拡張計画が順調に進んでいることになる。」
「結果、その株をずっと保有していても、たいていは割にあう投資となろう。」
↑ピーターリンチの既存店売上高に関する一文です。
↑薬王堂ホールディングスHP抜粋
上の表は2023年現在の全店売上高と既存店売上高をまとめたものです。
全店売上高は、新規出店があるとその分の売り上げが加算されるので、企業の本当の売り上げの拡大を示してはいません。
新規出店し1年以上経過した「既存店売上高」が前年同月比で増加していてこそ、売り上げの拡大を意味しています。
薬王堂はホームページで確認できる資料だけ見ても、約4年間188ヶ月のうち、既存店売り上げ高が100%を割り込んだ月が5回しかありませんでした。
素晴らしい成績です。
勝ちパターンの確立と明確な目標の達成
見出しのとおりですが、薬王堂躍進の理由は「小さい商圏での商売を成立させる」という勝ちパターンを確立し、それを「東北中に拡大させる」という明確な目標を立てて実践してきました。
私はただ、そのパターンが成立している間、株を持ち続けていただけです。
それが私がテンバガーを掴むことができた理由だと思います。
薬王堂は、私が購入した後の2014年10月に東証2部から1部に昇格。
出店目標200店舗は2016年2月期に達成。
その後も毎年20店舗以上を出店して、現在は380店舗以上を運営しています。
残念なことは、2019年に薬王堂HDの完全子会社化してしまったことで、「薬王堂(3385)」は上場廃止となってしまっています。
最後に
私は上場廃止になる前年の2018年に、10倍高になったことで売却しています。
利益率907.65%!!
株式分割を2回実施したので、100株が600株に増えています。
NISA口座で買っていたので丸儲けでした。残念ながら額は少ないですが、、、
今回は、過去の個別株取引を振り返ってみました。
アベノミクスの勢い、有望な銘柄の発見と強い握力、NISA制度。
これらのお陰で人生唯一のテンバガー銘柄に出会うことが出来ました。
今現在はインデックス投資がメインとなっていて、個別株投資は実施していません。
しかし、将来有望な個別銘柄を発見して新NISAで購入すれば、私と同様にテンバガーに出会えるかもしれません。
個別株投資をお考えの方の参考になれば幸いです。
インデックス投資にはインデックス投資の、個別株投資には個別株投資の楽しみがあります。
どちらが正しいなんてことはありません。自分が好きな方法で運用しましょう!
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