私は現在、資産の80%以上をリスク資産(株式インデックスと長期米国債ETF等)に投資しています。
しかし、昔からずっとそうしてきたわけではありません。
リスク資産:無リスク資産 = 50 : 50
この50対50の比率を維持しながら長いこと資産運用をしていました。
無リスク資産50%は、今から考えるとかなり大きかったと思います。
資産5000万円なら半分の2500万円を現金等で持っているということです。
なぜこうしていたのでしょう?
バーゲンハンター
「強気相場は悲観のなかで生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観とともに成熟し、陶酔のなかで消えてゆく。悲観の極みは最高の買い時であり、楽観の極みは最高の売り時である。」
ジョン・テンプルトン
伝説的バーゲンハンターと言われた、テンプルトンの言葉です。
「悲観の極みは最高の買い時」
すなわち、暴落によって安くなり「最高の買い時」となった株を購入するために、常に余力を残して備えていました。
コロナショック
絶好の買い時となったのが、2020年3月からのコロナショックです。
のちにコロナショックと呼ばれるようになる株価大暴落の時、その急激な暴落から1920~30年代の世界大恐慌に匹敵すると言われました。
2022年2月にダウ平均株価は29000ドル台。
30000ドル突破も間もなくかと思われましたが、その後18000ドル台まで大暴落。
30%以上の暴落でした。
私はすぐに準備できた500万円を元手に、バーゲンハントに挑みました。
レバナスもちょっとだけ
当時私が購入した銘柄は2つ。
スリムSP500とレバナスです。
もちろんメインで購入したのはスリムSP500で、レバナスについてはちょっとだけでした。
30%以上の暴落で、かつ世界大恐慌に匹敵する!
リーマンショックで1年以上、世界大恐慌ではその後25年間も低迷した。
なんて言われていて、コロナの猛威もいつ終わるのかまったくわからない時期でした。
私も平時から準備していたつもりでしたが、実際に暴落相場に遭遇すると恐怖におののきました。
なので、とても一括で500万円など投資できるはずもありません。
私の戦略としては(恐怖に怯えながらも)、下落率に合わせて投資額を調整しながらの分割投資でした。
前日のアメリカ市場が大きく下落すれば、大きく買う。上昇したら小さく買う。
前回高値から10%以下の期間、毎日買い続けました。
残っている記録を見ると、2020年3月1日から購入を開始し、5月11日まで継続。
合計で250万円ほど購入しています。
もっと続くのかと
実は元手はあと500万円あって、合計で1000万円はバーゲンハントする予定でした。
当然これだけの暴落ですから、長い期間低迷するとの予想です。
安値から前回高値を更新するのにリーマンショックで約4年、世界大恐慌だと約25年と言われています。
なので途中で資金が底をつかないように、調整して購入していました。
しかし、実際にはコロナショックの下落は、半年程度。
S&P500指数は、2020年8月末には前回高値を更新してしまいました。
↑2020年2月から9月までのS&P500指数のチャート。
緑枠が私がバーゲンハントした期間です。
暴落からの急回復は私の予想をはるかに超えていました。
振り返ってみると
期間長さの見込み違いはありましたが、私がバーゲンハントした期間は下落相場の大底を含む「悲観の極み」であったことは間違いありません。
- コロナ禍による世界的な混乱
- 病気に対する恐怖
- 家族や友人等の心配
- 仕事がなくなってしまう不安
これら様々な悲観の中に株価の大暴落が発生し、毎日ハラハラ・ドキドキ。
心配と不安で大変な時期でした。
幸い家族や友人、職場については不安は杞憂に終わりました。
振り返って思うに、バーゲンハントするのはとても勇気と行動力がいる作業です。
平時から準備していたつもりでしたが、実際にコロナの不安に怯えながら株価が暴落していくのを見ると、「株なんて全部売ってしまって楽になりたい!」と思ったこともありました。
(多くの人がそう思うから、株価が下落するのですが。)
でも、そんな「悲観の極み」に大変な思いをして購入した資産が、のちのち「お宝」になっていくんです。
その時はそう確信していたんです。でも。
最後に
今回はコロナショックでのバーゲンハントを振り返ってみました。
常に余力を残して、バーゲンに備えるバーゲンハンターだった私ですが、現在は考え方を変えました。
今は常にフルインベストメント。余力が発生したらすぐに購入しています。
バーゲンハンターからフルインベストメンターへ。次回につづく。
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