1月30日に2024年1月改定版の「IMF世界経済見通し」が公表されました。
IMF世界経済見通しは、毎年4月と10月に世界経済に関する予測が公表され、1月と7月にデータを更新した改訂版が公表されます。
今回公表されたのは、昨年10月の経済見通しの改定版になります。
オルカンに集中投資している長期投資家として内容を確認してみました。
見通しを上方修正
世界全体の経済成長率は、前回10月の公表と比べて上方修正されました。
2024年の世界経済の成長予測は、0.2ポイント上方修正されて3.1%の成長。
2025年の予測も3.2%の成長となっています。
地域別に見てみると、先進国も新興国もゆるやかに成長を継続していく予測となっています。
IMF「安定的な成長」と評価
IMFの評価は「インフレ率の鈍化と安定的な成長 ソフトランディングへの道開ける」としており、昨年まで注目されていたインフレについても今後鈍化していく見通しです。
インフレ退治のために各国が金利を急激に上昇させた結果、経済がハードランディング(強行着陸)となり不況(景気後退)になることが心配されていました。
しかし2023年以降はインフレも収まりつつあり(ディスインフレ)、このままインフレ率が低下していけば景気後退を招くことのない「ソフトランディング(軟着陸)」を実現できるとの見方です。
もちろんインフレが収まって、高い金利水準が緩和されれば株式にとってはポジティブな影響があります。
米国は緩やかに下降か?
2023~2025年の成長率の地域別の予測を見てみると、
2023年 | 2024年 | 2025年 | |
---|---|---|---|
世界経済 | 3.1 | 3.1 | 3.2 |
米 国 | 2.5 | 2.1 | 1.7 |
ユーロ圏 | 0.5 | 0.9 | 1.7 |
中東・中央アジア | 2.0 | 2.9 | 4.2 |
米国以外の地域が2025年にかけて成長率は上昇する予測なのに対して、米国は下降をたどっています。
決して米国の経済成長が低いわけではありませんが、少なくとも米国以外の地域の成長が大きいとの予測です。
2024年も2025年もインデックス投資継続!
世界全体として明るい未来が見える内容です。
インデックス投資を続ける限り2024年も2025年も問題ないと思います。
米国の経済成長が鈍化するとの予測があるからと言って、米国への集中投資が今後ダメになるとは考えていません。
しかし、全世界に投資できるオルカンを買っておけば、問題なく世界経済の成長を余すことなく味わえるのではないでしょうか?
2024年1月は新NISAの影響もあってか、かなり株価は上昇しています。
今後もこのペースで右肩上がり!になってくれればいいんですが、そんなに上手くいかないのが資産運用の世界です。
必ずどこかで株価が調整(下落)する場面が訪れます。
今回の「世界経済見通し」では世界経済は今後も問題なく成長を続けるとのことですから、調整が来ても自信を持ってオルカンを保有できると思います。
次回は4月に新たな「世界経済見通し」が公表されますので、また内容をチェックしましょう!
インデックス投資家なら目先の株価ではなく、この見通しを見て運用を継続しましょう!
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