お金のプロが教える新NISAで買ってはいけない投資信託4選。この話には大賛成だけど、ちょっとだけ気を付ける点もありますね。

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ごましお(@okowa1215)です。

ファイナンシャルプランナーで、(株)リンクプライズ代表の寺澤真奈美さんの記事を読みました。

筆者は「何を買うかを考える際に、初心者が手を出してはいけない商品を知っておくことが重要」とおっしゃいます。

一体、どんな商品には手を出してはいけないのでしょうか?

そして、ちょっとだけ気を付けたい内容とは?

NG投資信託4選

筆者言う「NG投資信託」は次の4種類です。

  • アクティブファンド
  • テーマ型ファンド
  • ファンドラップ
  • ターゲットイヤーファンド

全て一括りに「アクティブファンド」と言っても良さそうですが、こうやって並べておけば頭の整理もできそうだし、何より忘れなそうです。

高コストで9割が「負け組」のアクティブファンド

たった数%の差で大きな影響があるのがコスト(手数料)です。

500万円を年利回り5%で20年間運用した場合を例にして説明しています。

手数料運用結果
低コストファンド0.05%約1314万円
高コストファンド1.7%約957万円
差 額357万円

手数料の違いで運用結果に350万円もの差が生じています。

まさに、初心者が気を付けなくてはならない点ですね。

さて、楽天証券の「投信スーパーサーチ」を使って売れている(純資産が多い)ファンドを検索してみました。

上位3位までを比較してみると、

筆者が言いたいことが見えてきませんかね?

オルカンの手数料は0.05%

3位の「何とかっていうファンド」の手数料は1.7%

寺澤真奈美さんはFPとして金融業界に身を置いているので、はっきりとは言えないんでしょうね。

でも、言いたいことはよくわかります。

こんなファンドに手を出してはNGなんですよねw

テーマ型ファンドも高コストかつ一過性

テーマ型ファンドとは、今流行っている業界に投資を行うアクティブファンドのことです。

「自動運転」「ドローン」「バーチャルリアリティー」「AI」「バイオ」「EV」などなど。

初心者にしてみると、こんな話題の業界の株は値上がりしそうだ!って思ってしまいます。

しかし、ちょっと調べてみるとわかりますが、かなり高コストな投資信託ばかりです。

先ほどの投信スーパーサーチで「AI」というキーワードで検索してみました。

軒並み高コストな投資信託が並びます。

テーマ型ファンドはその時々の流行りものに投資します。

ですので、それが数十年先にもテーマとして残っているかも不明です。

また、これが重要な点ですが、流行りのテーマの株で利益を得られる補償はどこにもありません。

一般的に今流行している業界の株は、人気があって価格は常に割高です。

割高な株を買うと得られる利益は、当然少なくなります。

これも初心者が手を出さない方が良い投資信託です。

見えない手数料がいっぱいなファンドラップ

⇧「ダイワファンドラップ」のテレビCMです。

結構な頻度でテレビCMが流れていますので、見たことある人いるんじゃないですかね?

このファンドラップって、実はかなり手数料の塊なんです。

手数料が多い=売り手が儲かる=CMをバンバン流せる=カモが引っかかるw

こんな流れになっているのは世の常ですね。

ダイワファンドラップの手数料体系をちょっと確認してみました。

この表の下から3段目に書いてあるんですが見えませんよねw

ダイワファンドラップには4種類あります。

その中で「オンライン」だけは1万円から購入できて、かつ手数料は一律1.1%です。

その他の3つは、契約金額と運用戦略によって手数料が変わります。

ファンドラップは300万円から始められるのが一般的です。

例えば1000万円以下の貧乏人(笑)が、積極的な運用を依頼すると年間で1.54%の手数料がかかります。

この手数料って誤解している人が多いんですが、運用するための手数料です。

なので、その他に購入する投資信託の手数料が別途必要になります。

その投資信託だって「オルカン」や「スリムS&P500」のような低コストなものを買うわけがありません。

高コストなアクティブファンドを買うのですから、手数料だけで運用益のほとんどは消し飛んでしまうでしょうね。

テレビCMをバンバン打っている時点で、手を出してはいけないものだと気付くリテラシーは必要ですね。

そんな都合よくは行かないターゲットイヤーファンド

最後のターゲットイヤーファンドとは、自分の年齢に応じて投資内容を変更してくれる投資信託のことです。

例えば若い間はリスクを取れるので株式を多めに。

50歳や60歳になってだんだんとリスクを抑えたい年代では、債券を多めに購入してくれます。

一見すると良さげに見えますよね?

著者は、やはりコストが高いことをNGの理由にあげています。

投信スーパーサーチで「ターゲットイヤー」で検索してみました。

ビックリするほどの高コストではありませんが、ビックリするほど売れていませんw

純資産総額1位で57億円って。

この時点で買わない方がよいですね。

そもそもこんなに売れていないと、これらの投資信託が数十年後も存在していないでしょうw

一般的に純資産総額が100億円は最低必要といわれています。

現在オルカンは3兆円を突破しました。

いかにターゲットイヤーファンドが売れていないかがわかります。

こんなに売れていないファンドには手を出す必要はありません。

とにかくコスト(手数料)にこだわるべし!

初心者の人からすると、手数料を多く払っているんだから、その分リターンも高いはずだ!って思いがちです。

しかし、筆者は明確に否定します。ちょっと長いですが引用します。

手数料が高い分、アクティブファンドはインデックスよりも高いリターンが得られる。そう考えたくなりますが、残念ながらそうとは言い切れません。実は、「長期保有」という前提からいえば、「アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない」というのが、多くの専門家が口をそろえるところなのです。実際に、スタンダード&プアーズの発表によれば、過去10年間で「S&P500」よりもパフォーマンスが低かったアメリカのファンドは約87%、日本のファンドは約85%であることがわかりました。つまり、9割近いアクティブファンドが、インデックスファンドに敗北しているというわけです。これには、高い手数料が影響していることも当然、あるでしょう。高い手数料を上回ってあまりある、残り1割のハイパフォーマンスなアクティブファンドを見抜くことは、初心者には至難の業です。

「500万円運用→手数料の違いで357万円の差」お金のプロが教える「新NISAで買ってはいけないNG投資信託」4つ

高コストなせいで9割が負け組なアクティブファンド。

ですので賢明な方々は、コストにこだわって決して高コストなファンドには手を出してはいけません。

より重要な点とは?

しかし、それにもまして重要な点が最後の部分です。

事前にパフォーマンスが良い1割しかないファンドを、(初心者だけでなく誰も)見抜くことができないのです。

9割が負けていると言っても、リターンの良いアクティブファンドは必ず存在しています。

でもそれを事前に見抜いて購入することは不可能です。

この「不可能である」という認識があるのか?ないのか?

ここが私は非常に重要だと考えています。

詐欺師が紛れているのが問題

リターンの良いファンドを事前に見抜けると言う人は、次の4つに分類されます。

  • 本当に見抜ける人
  • 偶然に見抜いちゃった人
  • 見抜けると思っているけど、実は見抜けない人
  • 見抜けると嘘を言う詐欺師

今回の記事の筆者もそうですし、私も同じですが、特に初心者の人は低コストのインデックスファンドを購入した方が良いと考えています。

それは、「リターンの良いアクティブファンドを見抜けるんだ!」って言う人の中に詐欺師が紛れているからです。

詐欺師ですから当然、嘘を言って人を騙してお金を騙し取ろうとするわけです。

その「詐欺師」と「本当に見抜ける人」を見分けることのなんと難しいことか。

ですので近づかないのが一番なのです。

ちょっとだけ気になる点

寺澤真奈美さんの今回の記事には、全体的には大賛成なんですが。

ちょっとだけ気になる点があるんですよね。

安定性重視ってなんだ?

それは例えば⇩こんな部分です。

 投資信託の運用には、市場全体の値動きを示す指数(インデックス)と同じレベルの利益を目指す「インデックス(パッシブ)型」と、投資信託の運用を行う専門家であるファンドマネージャーが銘柄を選択し、指数以上の利益を目指す「アクティブ型」の2種類があります。 インデックス型の指数は国内であれば「日経平均株価」「東証株価指数(TOPIX)」、アメリカであれば「NYダウ」や「S&P500」などがあります。インデックス型はハイリターンよりも安定性重視。信託報酬は約0.05%~と、安めに設定されています。

「500万円運用→手数料の違いで357万円の差」お金のプロが教える「新NISAで買ってはいけないNG投資信託」4つ

筆者はこう言いますが、インデックスファンドは決して「安定性重視」な商品ではありません。

連動しているインデックス(指数)が10%上昇すればファンドも10%上昇し、50%暴落すれば当然ファンドも50%暴落するように運用される商品です。

初心者の人がこの部分を読んだら、インデックスファンドなら暴落が来ても大丈夫だ!って誤解しませんかね?

⇧リーマンショック時には、オルカン(MSCI ACWI)は、38.4%まで暴落しました。

すなわち、6割以上資産が消えてしまったのです。

決して「安定性重視」なものではないことは、しっかり覚えておきましょう。

いいかげん本音で話しましょう!

もう一つ気になる点はこちら⇩

 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」では、買える商品の内容には以下のような違いがあります。 ———- (中略)———-  要は、「つみたて投資枠」は長期の積み立て、分散投資による資産形成に向いた商品が中心。一方、「成長投資枠」は、成長が見込める企業や業界などの幅広い投資で、株価の上昇によって資産を増やすことが目指せる商品もラインナップされている、という違いがあるのです。

「500万円運用→手数料の違いで357万円の差」お金のプロが教える「新NISAで買ってはいけないNG投資信託」4つ

つみたて投資枠と成長投資枠の違いを説明した部分です。

ハッキリ言って、この説明文では二つの枠にどんな違いがあるのかさっぱり分かりません。

実力のある筆者のようなFPなら、この2つの枠の意味は良くご存じだと思います。

山崎元さんの⇩こちらの記事に詳しいですが、成長投資枠とは明らかに金融業界の要望で作られた制度です。

本来、金融庁は「つみたて投資枠」のみにしたかったと思いますし、そうすべきでした。

「つみたて投資枠」で購入できる商品は、金融機関側に全くうま味がありません。

それぐらいコストが安い商品ばかりです。

  • つみたて投資枠で購入できる商品=「長期の資産形成に適するもの」という条件で金融庁が選ぶ
  • 長期の資産形成に適するもの=投資家の利益が大きい商品
  • 投資家の利益が大きい=金融機関の利益が小さい
  • 金融機関の利益が小さい商品=良い商品

コスト(手数料)に徹底的にこだわるべし!と主張する筆者なら、つみたて投資枠で買える商品のみを購入すべし!とハッキリ言うべきです。

成長投資枠でしか買えない商品=金融庁が投資家の利益にならないと判断した商品です。

そんな商品を買いたいなら、新NISAの枠外で買えば良いだけです。

基本的には筆者に大賛成!

最後になりますが、今回の記事はとっても良い内容ですから、特に初心者にはぜひ読んで欲しいです。

私が気になった2点は少々マニアックな内容ですので、そんな考え方もあるんだな~って読み飛ばしてもらえたらと思います。

とにかく資産運用をするのに、コスト(手数料)には徹底的にこだわる必要があると思います。

利益が出るか出ないかは事前にはわかりませんが、コストだけは事前に、明確に判明していますから。

わざわざ高コストな不利な商品を買うのは賢明ではありません。

資産運用の世界では、確実なことってほとんどありませんが、この点だけは確実ですからね~

ごましお
ごましお

投資のプロがっ!!って記事がたくさんありますが、玉石混合ですから気を付けましょう~。

今回の寺澤真奈美さんは信頼できるのかな??

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