新NISAで絶対に買ってはいけない投資信託4選|初心者がハマる高コスト商品とは?

資産運用の考え方
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ごましおです。

ファイナンシャルプランナーで、(株)リンクプライズ代表の寺澤真奈美さんの記事を読みました。

筆者は「何を買うかを考える際に、初心者が手を出してはいけない商品を知っておくことが重要」とおっしゃいます。

一体、どんな商品には手を出してはいけないのでしょうか?
そして、ちょっとだけ気をつけたい内容とは?

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NG投資信託4選

筆者が言う「NG投資信託」は次の4種類です。

  • アクティブファンド
  • テーマ型ファンド
  • ファンドラップ
  • ターゲットイヤーファンド

すべて一括りに「アクティブファンド」と言っても良さそうですが、こうやって並べておけば頭の整理もできそうだし、何より忘れにくいですね。

高コストで9割が「負け組」のアクティブファンド

たった数%の差でも大きな影響を与えるのがコスト(手数料)です。
記事では、500万円を年利回り5%で20年間運用した場合を例に説明しています。

手数料運用結果
低コストファンド 0.05%約1,314万円
高コストファンド 1.7%約957万円
差額約357万円

手数料の違いで運用結果に350万円以上の差が生じています。
まさに、初心者が気をつけなくてはならない点ですね。

さて、楽天証券の「投信スーパーサーチ」を使って売れている(純資産が多い)ファンドを検索してみました。
上位3位までを比較すると、筆者が言いたいことが見えてきます。

オルカンの手数料は0.05%
3位の「〇〇ファンド」の手数料は1.7%

寺澤真奈美さんはFPとして金融業界に身を置いているので、はっきりとは言えないのでしょう。
でも、言いたいことはよくわかります。
こういうファンドに手を出してはNGなんですよねw

テーマ型ファンドも高コストかつ一過性

テーマ型ファンドとは、今流行っている業界に投資を行うアクティブファンドのことです。
「自動運転」「ドローン」「バーチャルリアリティー」「AI」「バイオ」「EV」などなど。

初心者から見ると、「話題の業界だから値上がりしそう!」と思いがちですが、実際にはかなり高コストな投資信託が多いです。

「AI」で検索してみると、軒並み高コストの投資信託がずらり。
テーマ型ファンドは流行りものに投資するため、数十年先にも存在するテーマかどうかは不明です。

また、これが重要な点ですが、「流行りのテーマの株で利益を得られる保証はどこにもない」のです。
人気のある業界の株は常に割高。
割高な株を買えば、得られる利益は当然少なくなります。
これも初心者が手を出さない方がいい投資信託ですね。

見えない手数料がいっぱいなファンドラップ

⇧「ダイワファンドラップ」のテレビCMです。

結構な頻度で流れているので、見たことがある人も多いでしょう。

このファンドラップ、実は手数料の塊なんです。
手数料が多い=売り手が儲かる=CMをバンバン流せる=カモが引っかかるw
そんな構図ですね。

ダイワファンドラップには4種類あります。
その中で「オンライン」だけは1万円から購入でき、手数料は一律1.1%。
その他3つは契約金額と運用戦略によって手数料が変わります。

一般的にファンドラップは300万円から始められます。
例えば、1,000万円以下の人が積極運用を依頼すると、年間で1.54%の手数料がかかります。

しかもこの手数料は「運用するための手数料」。
そのため、購入する投資信託の手数料が別途必要になります。

当然、買うのは「オルカン」や「スリムS&P500」のような低コストファンドではなく、高コストなアクティブファンド。
手数料だけで運用益のほとんどが消し飛ぶ可能性もあります。

テレビCMをバンバン打っている時点で、手を出してはいけないと気づくリテラシーが必要ですね。

そんな都合よくはいかないターゲットイヤーファンド

ターゲットイヤーファンドとは、自分の年齢に応じて投資内容を変更してくれる投資信託のこと。
若い間は株式を多めに、50〜60歳になれば債券を多めに、という仕組みです。

一見すると良さげですが、やはりコストが高いのがNG理由。

「ターゲットイヤー」で検索しても、びっくりするほど売れていませんw
純資産総額1位で57億円ほど。
この時点で買わない方がいいですね。

一般的に純資産総額100億円未満だと、将来存続できない可能性が高いと言われています。

オルカンが3兆円を突破している現状を考えると、ターゲットイヤーファンドがいかに人気がないかがわかります。

とにかくコスト(手数料)にこだわるべし!

初心者は「手数料が高い=リターンも高い」と勘違いしがちですが、筆者は明確に否定します。
(以下、引用)

手数料が高い分、アクティブファンドはインデックスよりも高いリターンが得られる。そう考えたくなりますが、残念ながらそうとは言い切れません。実は、「長期保有」という前提からいえば、「アクティブファンドはインデックスファンドに勝てない」というのが、多くの専門家が口をそろえるところなのです。実際に、スタンダード&プアーズの発表によれば、過去10年間で「S&P500」よりもパフォーマンスが低かったアメリカのファンドは約87%、日本のファンドは約85%であることがわかりました。つまり、9割近いアクティブファンドが、インデックスファンドに敗北しているというわけです。これには、高い手数料が影響していることも当然、あるでしょう。高い手数料を上回ってあまりある、残り1割のハイパフォーマンスなアクティブファンドを見抜くことは、初心者には至難の業です。

「500万円運用→手数料の違いで357万円の差」お金のプロが教える「新NISAで買ってはいけないNG投資信託」4つ

高コストなせいで9割が負け組なアクティブファンド。

ですので賢明な方々は、コストにこだわって決して高コストなファンドには手を出してはいけません。

より重要な点とは?

しかし、それ以上に重要なのは、その勝ち組1割を事前に見抜くことは不可能だという点です。

リターンの良いアクティブファンドは確かに存在しますが、
それを「事前に見抜いて購入することは誰にもできない」。

この「不可能である」という認識があるかないか――ここが最も重要だと思います。

詐欺師が紛れているのが問題

リターンの良いファンドを「見抜ける」と言う人は、次の4つに分類されます。

  1. 本当に見抜ける人
  2. 偶然に見抜いちゃった人
  3. 見抜けると思っているけど実は見抜けない人
  4. 見抜けると嘘を言う詐欺師

特に初心者の人は、低コストのインデックスファンドを選ぶのが安全です。
なぜなら、「リターンを見抜ける」と言う人の中には詐欺師が紛れているから。
そして、「詐欺師」と「本物」を見分けるのは極めて難しいからです。
ですので、近づかないのが一番です。

ちょっとだけ気になる点

寺澤真奈美さんの記事には大賛成ですが、少しだけ気になる点があります。

安定性重視ってなんだ?

筆者はこう述べています。

 投資信託の運用には、市場全体の値動きを示す指数(インデックス)と同じレベルの利益を目指す「インデックス(パッシブ)型」と、投資信託の運用を行う専門家であるファンドマネージャーが銘柄を選択し、指数以上の利益を目指す「アクティブ型」の2種類があります。 インデックス型の指数は国内であれば「日経平均株価」「東証株価指数(TOPIX)」、アメリカであれば「NYダウ」や「S&P500」などがあります。インデックス型はハイリターンよりも安定性重視。信託報酬は約0.05%~と、安めに設定されています。

「500万円運用→手数料の違いで357万円の差」お金のプロが教える「新NISAで買ってはいけないNG投資信託」4つ

しかし、インデックスファンドは決して「安定性重視」ではありません
指数が10%上昇すれば10%上昇し、50%暴落すれば50%暴落するのがインデックスファンドです。

初心者がこの部分を読むと「インデックスなら暴落しても安心」と誤解するかもしれません。

リーマンショック時にはオルカン(MSCI ACWI)は38.4%まで暴落
資産が6割以上減った計算になります。
この点はしっかり覚えておきましょう。

いいかげん本音で話しましょう!

もう一つ気になるのは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の説明です。

 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」では、買える商品の内容には以下のような違いがあります。 ———- (中略)———-  要は、「つみたて投資枠」は長期の積み立て、分散投資による資産形成に向いた商品が中心。一方、「成長投資枠」は、成長が見込める企業や業界などの幅広い投資で、株価の上昇によって資産を増やすことが目指せる商品もラインナップされている、という違いがあるのです。

「500万円運用→手数料の違いで357万円の差」お金のプロが教える「新NISAで買ってはいけないNG投資信託」4つ

正直、この説明文では2つの違いが全く分かりません

成長投資枠とは、金融業界の要望で作られた制度。
本来、金融庁は「つみたて投資枠」だけにしたかったと思います。

つみたて投資枠で買える商品は、金融機関にうま味がない=投資家に有利な商品
逆に、成長投資枠でしか買えない商品は、投資家の利益になりにくい商品です。

筆者のように「コストにこだわる」立場なら、
つみたて投資枠だけで十分」と明言してもよかったのでは?と思います。

成長投資枠でしか買えない商品=金融庁が投資家の利益にならないと判断した商品です。

そんな商品を買いたいなら、新NISAの枠外で買えば良いだけです。

基本的には筆者に大賛成!

今回の記事は非常に良い内容で、特に初心者にはぜひ読んでほしいです。
私が気になった2点は少しマニアックなので、「そんな見方もあるんだな〜」くらいで大丈夫です。

とにかく、資産運用ではコスト(手数料)に徹底的にこだわることが大切。
利益は予測できませんが、コストは事前に明確にわかります。
わざわざ不利な商品を買う必要はありません。

資産運用の世界で確実なことは少ないですが、「高コスト商品は損をする」という事実だけは確実です。

ごましお
ごましお

投資のプロがっ!!という記事はたくさんありますが、玉石混交。
今回の寺澤真奈美さんは信頼できるのかな?🤔

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